since20100427

セミナー実績
○エコノミックガーデニング勉強会
12月21日(火)
(鎌倉市職員の勉強会)
○足利工業団地工場連絡
協議会講演会
1月11日(火)
問い合わせ:足利工業団地工場連絡協議会事務局(足利市商工振興課)
エコノミック・ガーデニングという、経済活性化手法をご存じでしょうか?
2006年度版米国中小企業白書で取り上げられた、地域経済活性化のプログラムの名称です。1980年代後半からコロラド・リトルトンで取り組まれた、エコノミックガーデニングは、地域の産業創出並びに雇用創出で高い成果を挙げたことで注目されています。
コミュニティビジネス育成に関する考え方に近い内容です。
従来の大企業誘致型の地域産業創出でもなく、かといってシリコンバレー型の大規模なテクノロジー産業創出でもない、地域内での中小規模の根付く事業を育てる手法という位置づけです。
●1930年代から
米国では大規模なインフラ整備、安い労働力、金銭的なインセンティヴを元に大企業の工場誘致を行い、雇用を創出という方法が地方都市での一般的な経済開発となってきました。これを"Outside-in"(外から内へ)という呼び方をしています。
●1980年代から
シリコンバレー、ルート128の成功を背景に新規技術開発をベースにした"fechfever"(技術熱)、
●1990年代
バイオ技術などの第二次技術熱、というトレンドがあったと指摘しています。しかしながら、これらの"inside-out"(内から外へ)という成功は、一部の大都市や大学町などだけで成立するもので、それより小規模なまちでは中々難しいものだった、という見方がされています。
リトルトンでの試みについて
- 着実な経済成長の信念に基づいている
- 従来必要とされた公共投資よりも僅かな投資で済む
- 第二次、第三次段階にある企業の急成長にフォーカスしている
- 成功産業のみの摘み取りをするのではなく、多様なセクターにおける全ての規模の企業成長がなされることで成功として考えるといったところが評価されています。
結果として、リトルトンの1990-2005年までの雇用増率は135%増加し、米国平均の21.4%を大きく上回る成果を上げています。具体的な手法としては、コミュニティビジネスを起業する人々を如何なる支援をするべきなのか、という内容です。
支援の主軸
- Infrastructure
サポートに必要なコミュニティ資産の用意(道路、教育、文化施設)
- Connectivity
事業者間や仲介業者などの交換の場の用意(取引グループ、公共サポーター、研究所)
- Market Information
市場競争に関する調査資料、消費者、競合企業の成功モデル。を指摘しています。
エコノミックガーデニングの成功から得られた内容
地域産業育成には、「明確なニーズの特定」「中長期の視点」「起業家的な風潮の創出」「長期的な成功者を明確にする」が必要であるようです。
リトルトン以外でもオークランド、サンタフェ、マディソン、シャイアンなどでも取り組みが行われて、一定の成果をあげ始めているとのことです。
何よりこのような地域事業の支援方法が「エコノミック・ガーデニング・プログラム」として体系づけられて広げられている点が興味深いです。
今後の重要性について
細かな支援内容に関しては原本や書籍を読んでいただきたいですが、基本的にはコミュニティビジネスオーナーたちに、一般企業が持つ間接費用と取り扱われるような企画業務や他社との定型や業界組織を適切に作り、必要な分析資料やコンサルティングを無料・もしくは安く利用させています。どうしても日々の業務ばかりで戦略などが場当たり的になってしまうところをしっかりとフォローすることが成長の如何を分けるという考え方だと思います。
このような中小企業が削減がちな間接コストを地域特性をしっかり踏まえて、各地域内で仕組みを作って提供していくことが重要であると指摘しています。
誘致型の産業はいつ離脱してしまうか分からない、大成功を求めるシリコンバレー的な取り組みは成功そのものがゼロサムとなってしまう。大成功もないが、いつかゼロになってしまうこともない、中小規模の取り組みを各成功ステージに向けて適切に支援をしていく。
米国でこのような着実な経済開発手法が広がりつつあることに非常興味を持ちます。